公開日:2019年3月19日
更新日:2022年3月9日
次世代ネットワークのカギとなる技術として知られるIPv6。インターネットを使う上で、IPv6を活用するとどのようなメリットが得られ、またどんなデメリットがあるのでしょうか。IPv6のメリットとデメリットについて解説します。
IPv6はIPv4に代わる新しいバージョンのIPです。1990年代後半から広く普及してきたIPv4に代わり、今後主流になっていく次世代のプロトコルと言われています。
IP(インターネットプロトコル)とは、インターネットに接続されたコンピュータ同士がデータをやりとりするためにデータ通信の方法を定めた作法(お約束)のことです。よく耳にする「IPアドレス」はインターネットに接続されたコンピュータを識別するための固有の番号で、IPを使って通信を行うために必要な「住所」のことだと考えればわかりやすいでしょう。
これまで主流だったIPv4にはアドレスの数が少ないという問題がありました。IPv4はIPアドレスを32ビットで表現するため、2の32乗=約43億個のIPアドレスが使用できる計算になります。しかし、インターネットの急速な普及により、これだけではIPアドレスが枯渇してしまうという事態が予測されるようになりました。そうした状況を背景に登場したのがIPv6です。
IPv6についての詳しい説明はこちら
IPv6のメリットには次のようなものがあります。
IPv6ではIPアドレスを128ビットのデータとして表現します。そのためアドレス総数は3.4×10の38乗個、つまり約340澗(かん)個となります。これは事実上無限と言える数です。
IPv6によってIPアドレス枯渇の問題が解消されるばかりでなく、今後、IoT(モノのインターネット)が普及してさまざまなモノがIP通信を行ったとしても、十分に数が足りると言われています。
IPv6ではIPSecの利用が推奨(should)されています。IPSecを用いれば、暗号化をサポートしていないトランスポート層やアプリケーションを用いていてもIPパケットのデータが暗号化されます。
IPv6のセキュリティの高さはIPv4と同等ですが、IPSecの利用によって改ざんや傍受のリスクが軽減化されます。
IPv6のデメリットは、そのままではIPv4のIPアドレスに対して相互に通信できないことです。しかし、現在ではトンネル技術、変換技術、組み合わせによる運用でIPv4/IPv6の共存が可能です。これらを活用すれば、IPv6環境下においてもIPv4通信が可能となります。
現在、プロバイダーの多くが採用している変換技術があります。IPv4 over IPv6と表記されることが多く、この変換技術の方式にはMAP-E、DS-Liteなどがあります。これらの変換技術、方式に対応したプロバイダーを利用することでIPv6通信しかできない(IPv4通信ができない)というデメリットは解消されるでしょう。
IPv4 over IPv6についての詳しい説明はこちら
IPv6にするとインターネットの通信速度が高速になるというイメージを持っている人もいるかもしれません。しかし、ネットのスピードはIPv6だから速くなるわけではなく、IPv6を使用していて、なおかつIPoE方式でインターネットに接続すると速度が安定する……というのが正確なところです。
IPoE方式で接続するには、プロバイダーがIPoEに対応している必要があります。ルーターがIPoE接続に対応していることも必須です。こうした条件をそろえて「IPv6 IPoE」でインターネットに接続すれば、速く、安定した通信環境でインターネットを利用できるようになります。
IPoEに対応しているのはIPv6のみです。さらにIPv6はPPPoEにも対応しています。これに対し、IPv4はPPPoEにしか対応していません。
PPPoEはPPPというプロトコル(通信方式)の機能を、オフィスや一般家庭で利用されているネットワークであるイーサネットで利用できるようにしたものです。PPPはもともと電話回線とモデルを使ってダイヤルアップでインターネットに接続していた時代に作られたプロトコルです。ADSLや光ファイバー回線が普及してからも、このPPPをベースとしたPPPoE方式が引き続き使われていました。
一方、IPoEはPPPoE方式に比べて大容量で、通信が混雑することの少ない新しいインターネット接続環境です。IPoEはPPPoEよりも優れたメリットを複数備えています。
IPoEは、NTT東西のNGN網(次世代ネットワーク)など事業者側のネットワークと直接接続してIP通信を行う通信方式です。企業内のLANなどと同じ仕組みなので、PPPoEのように接続用のユーザー名(ID)とパスワードを必要としません。そのためIPoEは「ネイティブ接続方式」とよく呼ばれます。
一方のPPPoEは「トンネル接続方式」と呼ばれます。これまで主流だったPPPoE接続方式は、もともと電話回線を経由してダイヤルアップ接続していたときのPPP方式を応用した接続方式です。
IPoEのメリットには次のようなものがあります。
IPoEでは、PPPoEとは異なる次世代ネットワークと通信設備を経由してインターネットに接続します。そのため混雑しがちなPPPoEネットワークを避けられ、安定した速度を確保できます。いわば渋滞しがちな道路ではない、高速道路のような別の道路を使って通信ができるようなものです。
また、IPoEはIPv6でしか使用できません。そのため「IPv6 IPoE」を利用すればより安定した速度でインターネットが利用できることが期待できます。
IPoE接続ではルーターに対して接続ID・パスワードなどを設定する必要がありません。インターネットの使用を開始する際にアカウント登録やパスワード入力などの作業をすることなく、またそれらの管理をすることもなくすぐにインターネットを使えるので、利用者にとってわかりやすく便利な接続方法だと言えます。
IPv6のメリットをおわかりいただけたでしょうか。速度の安定などを求めるならIPv6 IPoEの利用を検討してみてください。
FPSやMMORPGなどのオンラインゲームを快適に楽しむには、インターネット接続環境を整えることが欠かせません。最近、オンラインゲームでIPv6がよいといわれるようになっているのは、次のような理由によるものです。なお、これらはWi-Fiではなく有線でインターネットに接続することを前提としています。
PPPoE接続からIPv6(IPv6 IPoE+IPv4 over IPv6接続)に変えると、回線速度が速くなる可能性があります。混雑しない経路を使って通信することで通信が安定し、遅くなる要素が少なくなるからです。
オンラインゲームをプレイする際は、曜日や時間帯によって回線が混雑して回線速度が落ちてしまうのも避けたいところです。IPv6(IPv6 IPoE+IPv4 over IPv6接続)では時間帯によるスピード差もあまりなく、同程度の速さを得られる可能性があります。
回線速度が速いとプレイ自体が快適になるだけでなく、キャラクターやマップなどのアップデートデータをダウンロードする時間の短縮も期待できます。
遅延、つまりゲームでいうところのラグが少ないのもIPv6(IPv6 IPoE+IPv4 over IPv6接続)の特徴です。IPv6(IPv6 IPoE+IPv4 over IPv6接続)であれば回線が原因でラグが起きることも少ないとされています。
回線が落ちてしまう現象が減るのもIPv6(IPv6 IPoE+IPv4 over IPv6接続)のよいところです。これは通信回線の安定性の高さによるものです。IPv6(IPv6 IPoE+IPv4 over IPv6接続)を利用していて回線落ちが頻繁に起きるという場合は、設定などが間違っている可能性があるので、一度確認してみるとよいでしょう。
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