公開日:2022年9月15日
光回線の「光電話(ひかり電話)」は、従来の固定電話と比べて電話料金が安くなることから、一般家庭だけでなく企業でも導入するところが増えていますが、料金だけで契約を決めてしまって良いものなのでしょうか。
そこで今回は、光電話の特徴について、メリットとデメリットも紹介しながら解説していきます。
光電話(ひかり電話)とは、インターネットの接続に使用されている「光ファイバー」という線を使った電話のことです。
従来の固定電話は、銅線の電話ケーブルを電話機に繋げ、アナログ信号を使って通信する「アナログ回線」が使われていて、遠方になればなるほど通話の際の雑音が大きくなるという欠点がありました。一方、光電話は音声信号をデジタル信号に変換して光の速度で送るため、距離が離れていても雑音が少なく明瞭な音声で通話できるのが特徴です。
光電話と混同されがちなものに「ひかり電話」がありますが、ひかり電話はNTT東日本とNTT西日本が提供する光IP電話のサービス名です。一般的なIP電話は、「050」から始まる電話番号を使用し、IP電話対応の電話機が必要になります。フリーダイヤルや緊急番号(110や119)には発信することができません。ただし、NTT西日本が提供する光IP電話は一般的な光電話と同様に、番号の引き継ぎや緊急番号などへの発信が可能です。
光電話(ひかり電話)の仕組みについて解説する前に、まずは「光回線」について簡単におさらいしておきましょう。
光回線とは、「光ファイバー」と呼ばれる細い繊維でできたケーブルを用いたインターネット回線のことです。既存のネット回線のなかでも高速で、電気信号を光に変換し、大容量のデータでも効率よく送ることができます。
この光回線を使い、デジタル信号に変換された音声信号を光の速度で送受信するのが光電話です。従来のアナログ回線が、電話線を使って基地局を経由して音声を送受信していたのに対し、光電話は光回線を利用するため、電話線がなくても固定電話を設置することができます。
インターネットの光回線加入時にオプションとしてすすめられることの多い光電話(ひかり電話)ですが、どのようなメリットがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
NTTが提供している従来の固定電話は、利用したい場合は「電話加入権」を購入する必要がありました。一方、光電話では加入権は不要のため、インターネットの光回線が使用できる環境が整っているのであれば、電話設置のための費用を抑えることができます。
これまで従来のアナログ回線の固定電話を利用していた場合、光電話に移行する際にそのまま電話番号を引き継ぐことができます。ただし、従来の固定電話で利用していた電話番号であっても、引っ越しをする場合など、利用するエリアによっては引き継げないケースもあります。
従来の固定電話では、通話先との距離に応じて通話料金が変動する仕組みが一般的でした。一方、光電話はインターネット回線を利用しているため、固定電話への発信であれば距離に関係なく一律料金が設定されています。また、月額使用料も数百円程度からとなっており、従来の固定電話に比べて安く利用できます。
光電話(ひかり電話)にはメリットだけではなくデメリットもあります。
従来の固定電話は銅線によって音声を届けていたため、ケーブルそのものが通電線の役割を担っていて、停電時であっても利用することができました。一方、光電話は、電話機に電源プラグを差し込む必要があるため、停電の時には利用できなくなります。
従来の固定電話で利用していた電話番号は光電話移行後も引き継ぐことができますが、光電話で新規取得した番号については、別のサービスに乗り換える際に、番号を引き継げない場合があります。また、従来の固定電話で利用していた電話番号であっても、引っ越しをする場合など、利用するエリアによっては引き継げないケースもあります。
光電話はお話し中調べ(114)など、いくつかの番号に電話をかけることができません。仕事などで利用する機会が多い場合には注意が必要です。
光電話は光回線を使用して音声データの送受信を行うため、当然のことながら光回線が使える環境でなければ利用することができません。現在、光回線が使える環境が整っている、もしくはこれから光回線が使える環境と整えたいと思っていて、固定電話を利用している場合は、光電話にした方が固定電話より基本料金が安くなる事があるので、その場合は契約を検討することをおすすめします。
上記でご紹介した内容を参考にして、光電話の契約を検討してみてはいかがでしょうか。
従来の固定電話の利用料金が高いなどの理由で、固定電話から光電話への乗り換えを検討されている方に朗報です。
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